サンズラボ、韓電KDN・KSIGNと耐量子計算機暗号への試験移行事業を受注
エネルギー分野初のPQC移行で、MNXに搭載したPQC点検技術を活用 暗号システムの運用経験と技術を備えたコンソーシアムが、モデル実装から検証まで一貫して実施 電力・ネットワーク・暗号の専門企業が、国家の暗号システム移行に向けた基盤を整備
サンズラボ、韓電KDN・KSIGNと耐量子計算機暗号への試験移行事業を受注
- エネルギー分野初のPQC移行で、MNXに搭載したPQC点検技術を活用
- 暗号システムの運用経験と技術を備えたコンソーシアムが、モデル実装から検証まで一貫して実施
- 電力・ネットワーク・暗号の専門企業が、国家の暗号システム移行に向けた基盤を整備

写真1. 韓電KDN、サンズラボ、KSIGNの画像
AIセキュリティ技術専門企業サンズラボ(代表キム・ギホン)は、韓電KDN(代表パク・サンヒョン)、KSIGN(代表ク・ジャドン)とともに「2025年耐量子計算機暗号への試験移行支援」事業を受注したと発表した。
本事業は、量子コンピューターの発展が既存の暗号システムの安全性に与える脅威に備え、産業分野の暗号システムを耐量子計算機暗号(PQC)へ移行する必要性から、韓国インターネット振興院(KISA)が公募したものだ。国民生活に密接に関わるインフラの暗号が無力化されれば、国全体に広範な社会・経済的損失が生じるおそれがある。
エネルギー、医療、行政の3分野で、情報システムの暗号をPQCへ移行しようとする企業・機関を支援し、分野別の試験移行を通じて移行手順と適用事例を確立することが目的だ。さらに、既存システムとの互換性や相互運用性などを技術的に検証し、全工程を支えるPQCエコシステムの基盤を整える。
主幹企業の韓電KDNは、サンズラボ、KSIGNとコンソーシアムを組み、エネルギー分野のAMIにおけるPQCへの試験移行と検証を行う。AMI(Advanced Metering Infrastructure)は、全国の電力使用量を遠隔検針し、リアルタイムで監視するオープンなシステムだ。AMIの量子攻撃に弱い暗号が攻撃されると、消費者の個人情報漏えいや金銭的被害にとどまらず、金融システムの停止や大規模停電など、国家インフラの連鎖的な機能不全を招くため、PQCへの移行が急務となる。

写真2. AMIシステムのPQC移行構成図と概念図
PQC移行の主要要素をすべて取り入れたモデルの実装と実証的な検証を可能にするため、AMIの暗号システムを理解し、実務経験とノウハウを持つ各分野の専門企業が事業に取り組む。韓電KDNはAMIの耐量子化を実証する環境を構築し、KSIGNは既存システムとの互換性を維持するハイブリッド認証システムを、サンズラボは暗号移行管理システムを開発する。
この試験移行は、AMIだけでなく、国家の共同認証インフラや民間認証PKIなどへ適用するための基盤整備にも貢献する。また、世界的に初期段階にある量子セキュリティ技術をリードする機会を確保し、長期的には頻繁なアルゴリズム変更に伴うセキュリティ維持費の削減と運用効率の向上につながる。
キム・ギホン代表は「電力は国民生活と産業発展にとって水や空気と同じほど重要であり、企業の信頼性と技術力を同時に示す必要がある」と述べた。さらに「当社のAI NDRソリューションMNXを活用し、今後、産業別のPQC移行監視の標準を確立するとともに、移行を支援するセキュリティ評価ソリューションとして定着させる計画だ」と語った。
サンズラボは3月、KSIGNとPQC技術を共同開発すると発表している。KSIGNの従来型の暗号・認証技術と、サンズラボの革新的なAI・ネットワークセキュリティ技術を組み合わせたハイブリッド技術により、PQCへの移行に必要な中核的セキュリティ技術を開発する計画だ。